こんにちは ないしは こんばんは 臆病者のkatsuです。
今回は、大切な人の“死”に抗うように走り出す衝動と祈りの物語『マイ・ブロークン・マリコ』を紹介します!
作品について
概要
『マイ・ブロークン・マリコ』は、KADOKAWAのWEBコミック誌「COMIC BRIDGE」にて2019年の7月〜12月まで連載されました。全1巻(全4話)で完結しています。
作者は平庫ワカ先生です!
◆文化庁メディア芸術祭 マンガ部門 新人賞
◆「このマンガがすごい!2021」オンナ編 第4位
などの受賞歴もあり、
2022年には永野芽郁さん主演で実写映画化もされています!
あらすじ
主人公・シイノトモヨは、ある日テレビのニュースで親友・イカガワマリコがマンションから転落死したことを知る。
マリコは、幼少期から父親による虐待や恋人からの暴力に苦しんでいた…。
マリコの死を受け入れられないシイノは、彼女の遺骨が毒親の手に渡ったと知り、包丁を手に単身マリコの実家へと乗り込む…!
遺骨を奪取したシイノは、マリコが生前「行きたい」と語っていた海を目指し、遺骨を抱えて旅に出る。
道中、シイノはさまざまな人々と出会い、マリコとの思い出を回想しながら、自身の心と向き合っていく…!
『マイ・ブロークン・マリコ』の魅力について
圧倒的な「生々しさ」と「激情」
本作は、冒頭から主人公・シイノがラーメンを食べながらニュースでマリコの死を知るという、日常と非日常が交錯するシーンで始まります!
マリコが受けていた家庭内暴力の描写や、シイノの突発的な行動は、強烈で残酷な印象を読者に与えてくれます。
この「生々しさ」と「激情」が物語全体を通して一貫して描かれており、衝撃的ながらも感動的で、非日常ながらもどこか共感できる…
なんとも複雑な感情で読者を揺さぶってきます。
親友との関係性の深さと複雑さ
シイノとマリコの関係は、単なる友情では図り切れない程の深い絆で結ばれています。
シイノにとってマリコは、自分自身を素直に表現できる存在であり最も大切な人でした。
そんなマリコとの関係を少し当たり前のように感じ始めていたシイノにとって、マリコの死という現実は、いかに大切な存在であったか思い出されるとともに、自分の一部を失ったような喪失感をもたらします。
このような深い関係性が、物語に厚みとリアリティを与えています!
喪失と赦しの物語
本作は喪失と赦しがテーマともいえる作品です。
マリコの死を受け入れられないシイノが、彼女の遺骨を抱えて旅に出ることで自分自身と向き合い、マリコとの関係を再確認していきます。
この旅はシイノにとってマリコへの赦しと、自分自身への赦しの旅でもあります。
読者は、シイノの心の変化を通して「喪失」と「赦し」の意味を考えさせられるのです…。
まとめ
『マイ・ブロークン・マリコ』は、喪失、暴力、友情、赦しといった重いテーマを扱いながらも、読者の心に深く響く作品です!!
全1巻とは思えぬほどの濃密な物語と感情の描写が詰まっており、多くの読者に強い印象を残しています…!
実写映画化もされており、原作と合わせてぜひ観てみたいですね!
ぜひご一読ください!!
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