昭和の泥臭さ満載の拳闘マンガ『ドリトライ』を紹介!!! ※微ネタバレ注意※

※当サイトは、アフィリエイト広告を利用しています。

完結済みマンガ紹介

こんにちは ないしは こんばんは 臆病者のkatsuです。

今回は、戦後の貧しい日本を拳闘で必至に生き抜いた少年の物語『ドリトライ』を紹介します!

 

作品について

概要

『ドリトライ』は、週刊少年ジャンプにて2023年23号から同年42号まで連載されていたボクシングマンガです。作者は『ボーンコレクション』を連載されていたこともある雲母坂盾先生。

全19話。全2巻。

 

あらすじ

戦争によって身寄りをなくし戦災孤児となった大神青空(おおかみあおぞら)は、病気の妹・星(あかり)を救うためとにかく金が必要だった。ある時、青空は裏社会の格闘技大会で賞金を稼ぐ虎威組(とらいぐみ)の組長からスカウトを受け、拳と拳がぶつかり合う拳闘の世界に、持ち前の気持ちの強さで殴り込む!

 

『ドリトライ』の魅力について

久しく無かったド直球根性マンガ

本作の主人公・青空の父は、拳闘の日本チャンピオンになるほどの実力でしたが、その強さは妹に遺伝し、当の青空は腕っぷしは弱く、戦時中の配給も強奪されてしまう始末…。しかし彼には、「心の強さ」からくる無類のしぶとさがありました!

本作は、拳闘において「絶対に倒れまいとする心の強さ」が最も大切だという虎威組の組長に見出された青空が、妹を救うための金を稼ぐため、技術も経験もパワーも上回る強敵たちに「心の強さ」ひとつで挑み続けていく作品となっています!

雲母坂先生の前作「ボーンコレクション」と作風が違いすぎる点も驚きでした!!

愛する家族のため、THE根性一発で泥臭く、汗まみれ血だらけで敵に立ち向かっていく姿はジャンプでも久しくなかったのではないでしょうか…。逆に所謂、イマドキの方々には新鮮になるんでしょうか?笑

人気ネットミームに!?

正直これは作品の魅力と言っていいのか?笑 という感じですが、連載が終了した頃に作中のセリフを基にした「ドリトライ構文」と呼ばれるネットスラングが登場しました。

例をあげると、

「でもただの○○じゃねぇぞ!?」

「ド級の○○、ド○○だ!!」

「心が強ぇ○○なのか!?」

「ほら○○!!心の強さでもう一丁!!」

等々です。

○○の部分に様々な言葉を当てはめたり、多様なコラ画像も数多く存在しておりましたが、ネットの世界で話題になるほどの、親しみやすく汎用性が高いながらも独特なセリフや言い回しも、本作の魅力を際立たせるひとつだと思います。

なお、本作第2巻の発売時に、公式SNSがこのドリトライ構文にしっかり乗っかったことも大いに話題となりました笑

 

なぜ打ち切りになった!?

理由①:戦後日本という世界観が読者にハマらなかった

本作は、極力マイルドにしながらも第1話から戦争の壮絶な様子が描かれており、主人公の青空も、東京大空襲で母が死亡、父は生死不明であり、戦後には戦災孤児となってホームレスのような生活状況になり、さらにはヤクザに虐げられてしまいます。そして、妹の星は当時不治の病である結核を患ってしまいます。

青空の周りにも、死体をあさる子どもや違法な薬が平気で出てきます…。

確かに戦後日本におけるリアルであるのかもしれませんが、週刊「少年」ジャンプの読者層にとっては、あまりにもバックストーリーが重く厳し過ぎたのかもしれませんね…😭

 

理由②:ボクシングマンガとしては中途半端になってしまった

他のボクシングマンガである「あしたのジョー」「はじめの一歩」や格闘技系マンガと比べると、どこか読者の期待していたものが透かされたような感覚もあります。

先述した通りの戦後日本という設定や主人公が「心の強さ」を武器にしていることもあるかと思いますが、地道な技の習得や練習の描写が極端に少ないように思えます。

また、主人公が、拳闘大会に出場するための会員証を争奪する際に、初拳闘試合をした際には、その相手が握手の際に鋲で手を刺したり、グローブに鉄板を入れるなどやりたい放題でした。その後にも主人公との試合で負けを悟り、発狂してクスリを打ったり、鋭い爪で攻撃したり等が出てきます。

そういった卑怯な手にも臆さずに立ち向かっていく主人公の姿には純粋にカッコよさを感じますが、読者の期待していた拳闘(ボクシング)とは離れたものでした…😭

 

まとめ

『ドリトライ』は終始「心の強さ」をテーマに貫いた作品です。

最終的には短命打ち切り作品の一つとなってしまいましたが、ここでいう「心の強さ」は現代社会において必要な要素だと思います。

何があっても諦めないこと、何を言われようがやり通すこと、一つのことをとことん極めること。その全てにとって「心の強さ」は重要といえるでしょう。

ちなみに最終回でも主人公が老後、主人公の孫に対し「心の強さ」の大切さを教えています。

なにかとハラスメントだなんだと言われる現代において、改めて「心の強さ」を教えてくれる作品なのかもしれません…

雲母坂先生のド級の次回作、ド次回作にも大いに期待しております!!

皆様、ぜひご一読ください…!

コメント

タイトルとURLをコピーしました